【事例】JTB BOKUNが実現する業務効率化と集客力向上

初稿:2024/10/15

 近年、観光業界はデジタル化の波に直面しています。インバウンド需要の増加、オンライン予約の普及、そしてコロナ禍による非接触ニーズの高まりにより、多くの観光事業者がDX(デジタルトランスフォーメーション)の必要性を痛感しています。特に中小規模の事業者にとって、限られた予算と人材でいかに効率的に業務を遂行し、競争力を維持するかが大きな課題となっています。このような背景のもと、予約管理システムの導入が注目を集めています。


 今回は、小豆島交通株式会社の中村様と坂本様に、JTB BÓKUN導入の経緯と成果についてお話をお伺いしました。

取材に応じてくださった方

小豆島交通株式会社

代表取締役社長  中村 彰紀  様、企画部次長  坂本 良英  様

公式HP:http://shodoshima-kotu.com/

所在地:香川県小豆郡土庄町甲5873番地10

(画像左から)中村社長、坂本次長

ー JTB BÓKUN導入のきっかけを教えてください。

坂本 氏

 主に二つの理由がありました。一つ目は予約受付の自動化です。これまでメールフォームで対応していた予約受付を、システムによって効率化したいと考えていました。二つ目は、全ての決済をキャッシュレスに移行することです。観光業界全体のデジタル化が進む中、我々も時代の流れに乗り遅れないよう、この二点を重要課題として捉えていました。

ー JTB BÓKUNのどのような点に魅力を感じましたか?

坂本 氏

 JTB BÓKUNには多くの魅力的な特徴がありました。まず、豊富なユーザー数と、高いコストパフォーマンスが目を引きました。使いやすいユーザーインターフェースも、導入を決める大きな要因となりました。さらに、自社サイトへの埋め込み機能により、GoogleAnalytics4との連携によるデータ収集・分析が可能な点も非常に魅力的でした。多機能性や外部サイトとの連携可能性も、将来の拡張性を考えると大きなメリットです。特に、増加する訪日外国人需要に対応できる点は、我々のニーズにぴったりでした。

ー 導入後の販売状況はいかがですか?

坂本 氏

 導入後、販売チャネルに大きな変化が見られました。現在、約6割が自社サイト経由でのオンライン予約となっており、残りの4割が直接のお問い合わせと当日現地申込という構成になっています。また、7月下旬には万博HPにも掲載が完了し、さらなる集客増加を期待しています。予約時のアンケートにより、宿泊施設の情報も収集できるようになり、マーケティングデータとしても活用しています。

ー  直販比率が高い理由と、その工夫を教えてください。

中村 氏

 直販比率を高めるために、複数の取り組みを実施しています。まずは専門の方に依頼してSEO対策を行い、検索エンジンでの露出を増やし、上位表示を狙っています。また、高松市内の宿泊施設や、高松空港にパンフレット等を設置し、オフラインでの認知度向上も図っています。さらに、バスガイドによる日々のSNS情報発信も大きな効果を上げています。これらの総合的な取り組みにより、オンライン経由の予約が着実に増加しています。

効率的なオペレーションで業務負担軽減!

ー  オペレーションの効率化についてはどのような工夫をされていますか?

中村 氏

 オペレーションの効率化は常に課題となっています。特に、複数ある船着場(航路により変わる)での受付動線の最適化に試行錯誤を重ねています。また、名前と予約番号によるダブルチェックにて、特に外国人旅行者の確認を確実に行えるようにしました。さらに、QRコードを活用した受付システムの導入も検討中です。これにより、さらなる効率化と顧客満足度の向上を目指しています。

ー  JTB BÓKUN導入後のメリットを教えてください。

坂本 氏

 JTB BOKUN導入により、多くのメリットを実感しています。まず、導入費用が0円だったことは大きな魅力でした。また、台帳管理や支払いの業務効率が大幅に向上し、スタッフの負担が軽減されました。データ集計・分析が可能になったことで、マーケティング戦略の立案や意思決定がデータドリブンで行えるようになりました。さらに、インバウンド集客の促進にも大きく貢献しています。これらの効果により、事業全体の生産性と収益性が向上しています。

ー  逆に、デメリットや課題はありますか?

坂本 氏

 導入当初は、いくつかの課題に直面しました。システム操作の複雑さや、年配の旅行者にとってのキャンセル操作の難しさなどがありました。また、楽天やじゃらんなどの国内OTAとの連携機能が不足している点も課題でした。しかし、これらの問題に対しては、JTBのサポートを積極的に活用して解決を図っています。電話サポートがない点は改善の余地がありますが、総合的に見れば、メリットが大きく上回っていると感じています。

(画像左から)中村社長、坂本次長

ー  今後の展望について教えてください。

中村 氏

 JTB BÓKUNの導入を足がかりに、さらなる発展を目指しています。具体的には、地域内の商品流通活性化や周遊観光の促進に力を入れていきます。小豆島観光協会のDMO化と自立も重要な課題です。また、観光協会のホームページから直接予約ができるシステムの構築や、マリンスポーツ予約の簡素化なども計画しています。JTB BÓKUNの活用により、小豆島全体の観光産業の発展を目指し、地域経済の活性化に貢献していきたいと考えています。

ー  最後に、JTB BOKUNを検討している企業へのアドバイスをお願いします。

中村 氏

 観光業界のデジタル化は避けられない流れです。その中で、JTB BÓKUNは特に中小規模の観光事業者にとって、非常に有効なツールだと考えています。導入コストが低く、多機能であることが大きな魅力です。確かに、初期の操作には慣れが必要ですが、サポート体制も整っているので、徐々に使いこなせるようになります。データ分析や業務効率化によるメリットは、想像以上に大きいものがあります。観光業界の未来を見据え、ぜひ前向きに検討してみることをお勧めします。デジタル化への一歩を踏み出すことで、新たなビジネスチャンスが広がるはずです。

まとめ

 本事例は、観光業界におけるDXの重要性と、適切なツール導入による成功の可能性を示しています。JTB BÓKUNのような予約管理システムは、単なる業務効率化ツールではなく、事業戦略を根本から変革する可能性を秘めています。小豆島交通株式会社の挑戦は、多くの中小観光事業者にとって、デジタル化への一歩を踏み出す勇気と指針を与えるものでしょう。観光立国を目指す日本において、このような取り組みが各地に広がることを期待しています。

フォームに必要事項を入れると資料をダウンロードできます。

JTB BÓKUN 説明資料

JTB BÓKUNの詳しい機能や活用方法について説明しています。


【主な機能】

  • 自社ホームページでの体験商品の販売
  • ユーザー同士での体験商品の相互販売
  • 海外OTA(Viator、KLOOK、GetYourGuideなど)との接続
  • 体験商品の予約・在庫の一元管理(チャネルマネージャー)
  • 販売データおよび顧客データの分析


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