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Googleマップによる「直販」のトレンド

 Google マップは、Google社の提供する地図情報サービスです。スマートフォンの普及とともにいまや全世界で最も活用されている地図アプリとして、多くの人々に活用されています。

 Googleマップの利点は数多くありますが、特に事業を営まれている方にとって見逃せない機能としては、店舗や施設などのローカルビジネスに付帯する営業時間などの基本情報をビジネスリスティングと呼ばれる形で表示していることが挙げられます。旅行者が地図を利用するということは、何らかの目的地を探すということ。探した目的地に関する必要な情報を得ることができるプラットフォームサービスが、Googleマップなのです。


本コラムでは、そうしたローカルビジネス におけるGoogleマップの活用方法について、ご紹介します。 

※ローカルビジネスとは、地域に根ざした飲食店や小売業などの店舗型ビジネスのことを指します。



Googleマップについて

 Googleマップにはアプリ版とウェブブラウザ版があり、パソコンやスマートフォン、タブレットなど多種多様なデバイスからの接続に対応しています。住所検索はもちろん位置情報を活用した経路検索などにも対応しておりますが、Googleが提供する地図ということで特徴的なポイントはキーワード検索に対応していること。「住所と目的」となるキーワードの掛け合わせで、検索できることが最も大きなポイントです。つまり、他のWEBやSNSと比較すると、より目的が明確でニーズが高い顧客であることがGoogleマップユーザーの特徴です。

 また、実際に写真撮影された道路沿いの風景を表示し、あたかもその場にいるかのようなストリートビューという視覚的にわかりやすい情報も提供しています。地図情報からは各拠点となるお店や施設の情報を詳しく見ることもでき、施設情報にはユーザーによる口コミや評価も掲載・閲覧することができます。


 そして、昨今におけるGoogleマップの進化は凄まじいものがあります。既に世の中の全スポットを探せますが、併せてほぼ全ての業種において予約もGoogleマップ上で行えます。例えば、フライト、ホテル、民泊、オプショナルツアー、有料施設の入場チケット(温泉/テーマパーク/水族館等)、飲食店の席の予約/宅配/テイクアウトなども、すでにGoogleマップ上で予約が出来るようになっています。その他、欧米では列車の予約もできるようになっているため、2023年には日本でも新幹線予約をGoogle上で行えるようになる推測もできます。また、お土産屋さんなどにおいては、店内商品をGoogleマップ上で確認し、公式サイトなどで購入する導線もあります。このように、Googleマップ上には観光分野の予約・購入導線が全て揃っています 。併せて、衣類やシューズといった”着ないと、履かないとサイズ感が分からない”商品に関して、Googleショッピング画面の”近くの店に在庫あり”というフィルターボタンを押せば、皆さんがいる現在地から最短距離の対象商品の在庫のあるお店を出してくれます。 

 


 さらに他社調査によれば、飲食店検索の主流がGoogleマップに変わりつつあります。各種グルメサイトの合計と比較して、2020年時点では、グルメサイトで探す人は78.9%であるのに対し、Googleで探す人は78.5%でした。それが、たった2年でGoogleで探す人86.1%、グルメサイト61.3%へ変わってきています。この他、ホテルにおいても、ホテル比較サイトジャンル(ex. トリップアドバイザー/トリバゴ/カヤック)と比較して、Googleは、2014年シェア9%から2019年時点で67%へと急速に台頭してきています。おそらく2022年現在、その差はさらに開いている可能性があります。

Googleマップにおけるローカルビジネスについて

 皆さんが皆さんが関係する旅行分野において、Googleマップがいかに台頭してきているかご理解いただけたかと思います。こうした機能を活用するために、Googleマップには店舗/スポットごとの管理画面があります。これが「Googleビジネスプロフィール(略称:GBP)」というものです。Googleアカウントの作成と、無料のビジネスサポートサービスであるGoogleビジネスプロフィールへの登録が必要です。
 特段何もしなくてもGoogleマップ上には店舗が登録・表示されますが、Google ビジネスプロフィールに店舗情報の詳細(屋号、営業時間、写真など)を登録することで、ユーザーへより正確で豊富な情報提供が可能になります。また、店舗に対してユーザーが記入した口コミも、Google マップの店舗情報に反映され、またその口コミに対しての返信もGoogleビジネスプロフィールを活用することで可能になります。口コミはユーザーにとって、大切な店舗選びの指標になりますので、集客に向けた重要な取り組みです。


Googleマップを活用した販路拡大

 Googleマップを用いた販売促進方法は、大きく分けて二通りあります。

ひとつは、無料で実施できる「集客施策」、もうひとつは、Googleビジネスプロフィールを用いた「商品購入促進」です。

 

 まずは集客施策ですが、Googleの検索エンジンと同様にGoogle マップも独自のアルゴリズムによって検索結果を表示しています。しかしGoogleの基本方針は一貫しており、ユーザーにとってどれだけ利便性があるかということです。すなわちローカル検索時において特に重要視されるのは、地図を見て検索するときに、必要とされる情報が適切に掲載されているか。わかりやすい写真とわかりやすい説明、丁寧な口コミへの対応など、顧客目線に立った情報入力を行うことで、お金をかけずに集客につなげることができます。


 またもうひとつの「商品購入促進」には、Googleビジネスプロフィールに備わっている投稿機能を活用します。

 写真とテキストで商品を紹介し、詳細リンクから実際に購入できるページへと遷移させることで、Google検索やGoogleマップをECへの入口として活用することができます。店舗の公式サイトにこうした予約や購入ができる機能が実装されているのであれば、すぐにでも販売促進につなげることができます。

Googleマップでの公式サイトリンク掲載は無償化に(直販推進)

 なお、Googleの動向としては、Google上での公式サイト経由での予約、すなわち直販を推奨する動きが活発になってきています。例えばホテルを検索すると、ユーザーは公式サイトと複数のOTAを比較して、最安値で予約できるようになっています。このOTAが出てくる場所は、Googleの広告枠であり、各OTAとGoogleとの間で取引が行われています。一方、公式サイトをお持ちの方は、無料でリンクを貼れるようにしています。ホテルの運営者にとっては、Googleを経由した公式サイトでの販売を無料で出来るためチャンスです。この動きは宿泊部門から取り組みがスタートしていますが、現在はツアー/アクティビティ/チケットの分野でも同様のことを行えるようになっています。これによる旅行事業者の経済インパクトは、次第に大きくなるはずです。

おわりに

 2022年11月現在、Googleマップは、世界で最も利用される旅行アプリである一方で、Googleビジネスプロフィールの活用事業者数は、まだ多くありません。だからこそ、この機会を活かさない手はありません。実際に、こうした背景もあり、私たちがサポートしているスポット/店舗は、短期間で売上アップを記録しています。Googleマップを活用し、ぜひ簡単に集客増加を目指しましょう。


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