【事例】「予約の交通事故」を解消。OTA在庫の一元管理でガイドツアーの業務効率化を実現


初稿:2026/07/02

 訪日インバウンド市場の拡大に伴い、多くの海外OTA(オンライン旅行会社)を活用して集客を行うガイドツアー事業者が増えています。一方で、掲載チャネルが増えるほど課題となるのが「在庫管理」の負担です。
 京都と大阪を拠点に、欧米豪圏を中心とした訪日外国人向けに通訳ガイド付きツアーを提供する「合同会社 Japan Exploration Tours JIN-仁」。同社もまた、掲載OTAの増加に伴う手動での在庫調整の限界、そしてオーバーブッキング(予約重複)といった課題を抱えていました。
手作業による予約管理から、システムを用いた一元管理へと移行した背景や、JTB BÓKUNを選んだ理由について、代表の藤本賢司氏にお話を伺いました。

取材に応じてくださった方

合同会社 Japan Exploration Tours JIN-仁(代表:藤本 賢司 様)

京都・大阪を拠点に、訪日外国人観光客向けの通訳ガイド付きツアーを展開。食べ歩き、サイクリング、伏見稲荷でのハイキングなど、地域やテーマに特化した「ローカル目線」の企画を提供。少人数制(スモールグループ)のアットホームな雰囲気でのツアーにこだわり、アメリカ(全体の約半数)をはじめ、カナダ、オーストラリア、欧米豪圏を中心に世界50カ国以上からの旅行者を案内した実績を持つ。

【課題】チャネル拡大に伴う「予約の交通事故」と、機会損失への懸念

Japan Exploration Tours JIN-仁では、より多くの外国人観光客へ自社のツアーを届けるため、複数のOTAに商品の掲載を広げていきました。当初はチャネル数が少なかったため手動でも対応できていたものの、掲載数を増やし、さらに自社ホームページでの直接予約受付を開始したことで、管理業務の負担が増加し始めたと言います。


「特に直前までの予約を受け付けようとすると、手動での管理(マンパワー)では限界があり、在庫の更新が間に合わずオーバーブッキング(予約重複)が発生したり、カレンダーを閉じ忘れて直前に想定していない日に予約が入ったりなど、『予約の交通事故』が発生するようになってしまいました」(藤本氏)

ガイドを手配するツアーにおいて、こうした予約の重複は旅行者や販売プラットフォームからの信頼に関わる課題です。トラブルを防ぐため、同社ではカレンダーの予約枠に余裕を持たせて早めに閉鎖する対応をとっていました。しかし、それでは直前の予約需要を取りこぼす「機会損失」につながってしまうため、藤本氏は課題を感じていたと言います。周囲の民泊事業者などから、宿泊業界ではサイトコントローラーによる一元管理が進んでいるという話を耳にしていたこともあり、「体験・ツアー業界でも早く予約管理システムを導入したい」と考え、ツール選定をスタートさせました。

【選定理由】インバウンド市場への対応力と、日本語サポート体制

システム選定にあたり、同社は海外の予約ツールである「Rezdy」や、日本国内でも展開する「TXJ」などを含めて比較検討を行いました。その中でJTB BÓKUNを導入するに至った理由は、大きく2つあったと藤本氏は語ります。

1. 海外(インバウンド)市場への対応力

同社のガイドツアーは英語で催行されており、顧客のメインは欧米豪圏です。そのため、海外の主要OTA(GetYourGuideやViatorなど)と在庫連携できる仕組みが必要でした。JTB BÓKUNはグローバルなシステム(Bókun)をベースとしているため、海外OTAとの連携やインバウンド向けの機能が適していると感じたと言います。

2. 使いやすさと、日本語サポート体制の充実

海外製ツールの場合、英語のマニュアルしか存在しなかったり、問い合わせが英語対応のみであったりすることがあり、現場での運用定着において課題となることがあります。その点、JTB BÓKUNは日本語のマニュアルが用意されており、情報を取得しやすい環境でした。

「特に導入当初は、サポート担当の方が非常に丁寧に対応してくださり、安心して導入を進めることができました」と藤本氏は振り返ります。


【効果】サイトコントローラーによる自動連動で、直前までの在庫開放が可能に

 JTB BÓKUNの導入後、同社の予約管理業務には以下のような変化が生じました。

在庫の自動連動によるオーバーブッキングと機会損失の解消

大きな成果として挙げられるのは、サイトコントローラー機能によって複数OTAと自社サイトの在庫が連動したことです。これにより、手動管理によるオーバーブッキングのリスクが軽減されました。


「JTB BÓKUNを入れたことで、各OTAの在庫枠を直前まで強気に開放できるようになりました。これにより機会損失が減り、全体の予約数は底上げされたと感じています。また、カレンダーの開放状況に対する心配が減り、心理的負担も軽減されました」(藤本氏)

Webhook活用による予約データの一元化

同社ではJTB BÓKUNのWebhookを活用し、予約データを自社の管理ツールに自動で連携させる独自の業務フローを構築しました。これにより、手作業での転記作業が不要となり、リアルタイムに予約状況を全て把握できるようになり、現場の作業効率化と手配ミスの防止に役立っています。

自社サイト経由での予約増加

自社ホームページからの直接予約にも、JTB BÓKUNの予約システム(カレンダーウィジェット)を使用しています。リピーターの増加などの要因も重なり、自社予約経由での売上ボリュームも着実に増えてきていると言います。


【展望】ガイドが誇りを持って仕事に取り組める環境づくり

 予約受付のシステム基盤を整えたJapan Exploration Tours JIN-仁。藤本氏は今後のビジネスの展望について、ガイドという職業の環境整備を挙げています。


「『ガイドが主役として活躍できる世界』を作っていきたいです。若い人たちが『ガイド』を魅力的な職業として捉え、観光産業に飛び込んできてくれるような環境を目指しています。そのためには、ガイドという仕事だけで誇りを持ってしっかり食べていける(十分な収入と安定した仕事がある)仕組みが不可欠です」(藤本氏)


事業を発展させるためには、こだわりのあるマニアックな商品だけでなく、広く販売できる「定番商品」を安定して提供していく必要があります。販売数の多い定番ツアーの管理や、マーケットプレイス機能の活用において、JTB BÓKUNを「ガイドの入り口(登竜門)」となるシステムとして位置づけ、今後もツアーを拡大させていく計画です。

まとめ:事務作業を効率化し、本来の業務に時間を充てる

 最後に、同じように予約管理やインバウンド集客に悩んでいる事業者へ向けて、藤本氏からメッセージをいただきました。


「私たち自身、まだまだシステムを100%活用しきれているわけではなく、試行錯誤の連続です。しかし、マンパワーに頼る予約管理から脱却し、システムの力や工夫をうまく取り入れることで、事務作業の負担は大きく減らせます。事務効率化によって生まれた時間を、本来の目的である『クリエイティブな仕事』や『本業(ツアーのクオリティ向上など)』に投資できるようになるため、もし導入を迷われているのであれば、ぜひ一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか」(藤本氏)


複数のOTA連携での在庫管理に課題を感じている事業者にとって、一元管理システムの導入は、業務効率化と販売機会の最大化に向けた有効な選択肢の一つとなるでしょう。



JTB BÓKUNの詳しい機能や導入までの流れについては、説明資料にてご紹介しています。

ガイドツアー運営における手作業の削減や、在庫管理の自動化をご検討中の方は、以下より資料をご請求ください。

フォームに必要事項を入れると資料をダウンロードできます。

JTB BÓKUNサービス説明資料

本資料の主な内容

  • JTB BÓKUNの基本機能・特徴
  • 海外主要OTAとの在庫一元管理の仕組み
  • 料金プラン・ご利用手続のご案内
  • 導入までのステップと伴走サポート体制